あるが生まれた頃から、掛けてあげていたお花柄のタオルがありました。
タオルを掛けてから、お布団を掛けてあげるような感じです。
あるが上手に歩けるようになってから、
どのくらいが経った頃からだったでしょうか。
一時のあるは、このタオルといつも一緒でした。
眠る時は勿論のこと、テレビを観る時も、遊ぶ時も、ずっと一緒です。
この頃、苦労したことは、このタオルのお洗濯でした。
外に干したこのタオルを見つけると、
あるは指を指したまま、ずっと泣いているのです。
イラストが書いてある可愛いタオルや手触りが似たタオルをあげても、
見向きもしませんでした。
あるのお気に入りだったお花柄のタオルは、
どこにでもありそうな普通のタオルでしたが、
あるにとっては、唯一無二の存在であったのだと思います。
因みに、お洗濯の時は、家の中からは見えない位置に干すことで、解決しました。
家の中にタオルが見つからなくても、
外に干してあることに気付かなければ泣かなかったのは、
今思えば不思議ですが、
探している間におもちゃに気を取られて、忘れてしまったのかも知れません。