けいとくん

私があるを産んだ頃は、半年から1年ほど前後で、

周りの先輩や友人たちも出産をしていました。

 

そんな中で、

私が最も、頻繁に時間を共に過ごしていたのは、

あるよりも半年ほど後に出産した先輩でした。

 

先輩の子の名前は、けいとくん。

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先輩とは、家が近所であったこともあり、

振り返ってみれば、

毎日のように、先輩とけいとくん、私たちの4人での時間を過ごしていました。

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あるが少しずつお話が上手になっていったことも、

けいとくんが上手に歩けるようになったことも、

私たちは互いに、見守っていました。

 

2人の息子たちにとっての2人のお母さん。

あの頃の先輩との時間は、そんな時間でもあったように感じています。

 

アルバムの中には、先輩が引っ越してしまうまでの間の子供たちが、

2人で成長していく姿が残っています。

それは、あるが2歳頃までの時間でした。

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将来さ、子供たちにクソババア!なんて言われたら、

この時の写真でも見せてあげようよ

こんなことしてたくせに!ってさ

きっと、二度とクソババアなんて言わないよ

 

これは、息子たち2人が、

ふざけ合っている写真を見つめながら笑っていた先輩の言葉。

 

先輩とは、時々、

ずっと先の未来の話をしては、思いを巡らせました。

この子たちは、これからどんなふうに成長していくのだろうかと。

 

あの頃、共に子育てへと向き合っていたはずの先輩はもう、

この世にはいません。

 

きっと、2人の息子たちは、

互いに兄弟のように育った子がいたことなど、

なにひとつ、覚えてはいないのでしょう。

 

あの時、こんな面白いことがあったねと、語り合える相手がいない代わりに、

私は、あの頃の4人の笑顔を大切に、

覚えていようと思っています。