あるが真剣な眼差しで、
紙を切ったり、セロテープを貼ったり、
そして、絵を描いたりと、何やらとても忙しそうにしています。
あるが作っていたのは、しりとり絵本。
本を開くと、絵が描いてあります。
次のページをめくってみると、
また別な絵が描かれています。
リス
スズメ
メダカ
カメ
例えば、こんなふうに、
しりとり順に絵が描かれたとても楽しい絵本でした。
あると一緒にしりとりをしながら、ページをめくっていくと、
見たこともない不思議な生き物が出てきました。
ある?これはなに?
これはね、キリギリス
あるね、キリギリス知らないの
だからこれにしたんだ
言葉は知っていても、それがどんなものか知らない。
でも、何かの生き物であることだけは、なんとなく分かっていたのでしょう。
またひとつ、あるがまだ知らないことを見つけました。
ですが、分からないなりに描いたあるのキリギリスは、
なんだかとても可愛くて、一目で気に入りました。
あるが初めて作った世界に一冊しかないこの絵本は、
今でも私の宝物です。