幼稚園へ願書を貰いに行ってから、少しの時が経ち、見学会がありました。
初めは、教室にあるおもちゃを使って、
親子で楽しく遊ぶ時間。
そうして、子供たちが園の雰囲気に慣れてきたところで、
子供たちを先生に預けて、
親だけがホールへ移動し、説明を聞くような流れでした。
この見学会は、
幾つかのクラスに分かれていたのですが、
ホールでの説明を聞き終え、
教室へと戻るタイミングになって初めて私は、
自分がどの教室から出たのかを確認していなかったことに気が付いたのです。
ウロウロと各教室の中を覗きながらも、私は焦っていました。
実家に預けることはあっても、あるが知らない人と私を待つのは初めてのこと。
私がなかなか戻らないことで、
あるが不安になっているのではないかと、
私の方が不安でいっぱいでした。
そうして私は、
他のお母さんよりも遅れて、あるがいる教室へ戻ることになってしまったのですが、
そこで見つけたのは、
先生と手を繋いで、楽しそうにしているあるの姿でした。
私の姿を見つけたあるは、笑顔で手を振ってくれました。
私の確認不足から、教室へ戻るのが遅くなってしまいましたが、
このアクシデントにより、
私が思っていたよりもずっと、
あるが逞しく育っていることに気付く時間となりました。
大きくなったな。
私に手を振ってくれるあるの姿に、
なんだかジーンとしてしまったこと、今でもよく覚えています。