あの日のお迎え

あるが泣きながらバスへと乗ったあの日お迎えは、

不安でいっぱいでした。

 

ですが、どんな顔でバスを降りてくるのだろうかと、

こんな不安な気持ちを抱えた私を他所に、

あるは元気いっぱいにバスを降りてきてくれました。

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いつもは、帰りのご挨拶だけをしてお別れする引率の先生ですが、

この日だけは、バスから降りてきて、私に話を聞かせてくれました。

 

いつもニコニコしているあるくんが、

今日は、珍しく泣いていたので、

こっそりと教室まで見に行って来ました。

いつも通りに、楽しそうにしていましたから大丈夫ですよ。

 

有り難いことに、

今朝のあるの様子を気にしてくださっていたようです。

 

そうして、先生は最後に、あるにも声を掛けてくれました。

 

今日も幼稚園、楽しかったね

明日からは泣かないでおいでね?

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親である私たちの言葉よりも、別な方からの言葉の方が、

あるの胸に届くということもあるのかも知れません。

 

泣きながらバスに乗ったのが一回で済んだのは、

あの日の先生の言葉があったからなのだと思います。

この引率の先生には、本当に助けていただきました。