幼稚園へ入園したばかりの頃のあるは、体調を崩すことが多く、
とても心配していましたが、
気が付けば、随分と丈夫になり、時々には風邪を引きながらも、
元気に過ごす毎日を送っていました。
そんなある日、突然に、
幼稚園から電話が掛かってきたのです。
あるくんが熱を出しています。
お迎えに来てください。
こんなことは初めてです。
今朝はとても元気だったのに。
私は、あるの体調の悪さを見落としてしまっていたのだろうかと、
自分を責めたい気持ちになりながらも、急いで幼稚園へと向かいました。
教室へと迎えに行くと、あるは、
おままごと遊び用のお布団に横になっていました。
よく見ると、お友達と一緒にお布団に入っています。
そうして、私の姿を見つけたある。
笑っているではありませんか。
お友達と一緒に、
おふざけしながら笑っているではありませんか。
あの日のあるの笑顔には、心底ホッさせられました。
家に帰って改めて熱を測ってみると平熱。
子供はすぐに熱を出すとも聞いたことがありましたが、
あるは、こんなことは初めてでした。
因みに、このお友達のお母さんも、
熱があるとの連絡を受けて迎えに行ったのだそうですが、
同じく、家に帰って熱を測ってみると平熱だったようです。
あの日の熱は、一体、何だったのか、謎ですが、
きっと、熱が上がってしまうほどに、
楽し過ぎたことがあったのだろうなと振り返っています。