フルーツについている網を、
何気なくあるに渡すと、楽しげに頭に被って、私に見せにきてくれました。
見て?世界一涼しい帽子だよ。
フルーツキャップという名を知らなかった当時の私たちは、
それを世界一涼しい帽子と呼ぶことにしました。
フルーツを買った時などに、それがついていると、
一度あるが被ってから捨てるという工程が生まれたのも、
思えばあの頃からのことでした。
あるの発想から、我が家独自の言葉が生まれ、流れが生まれました。
こうして振り返ってみると、
それはなんだか、何気ない日常の中に、
あるが彩りを添えてくれていたようにも感じます。