普段から仕事が忙しかったみーくんですが、
震災後から更に仕事が忙しくなっていきました。
あの頃のみーくんはお休みなど、ほぼ皆無。
多忙を極めていたみーくんですが、
仕事が早く終わった日に、みーくんが大切にしていたのは、
夕方のあるとの時間でした。
まだ明るい時間に帰ることが出来た日のみーくんは、必ず、
あるを連れて近所の公園へと出掛けて行きました。
暗くなって、ボールが見えなくなるまで、
キャッチボールの時間です。
辺りが暗くなると、
やがて聞こえる2人の楽しそうなただいまの声も、
もうすぐご飯だよとキッチンから声を掛けながら見つけた、
2人の笑顔も大切な宝物。
どんなに忙しくても、
あるとの時間を大切にしていたみーくんは、
あるが生まれた日から、何も変わりませんでした。
思えば、私たちは、言葉にして、
あるがどんなに可愛い存在であるのかということを、
話し合ったことはありませんでしたが、
こうして振り返ってみると、
あの頃のみーくんもまた、私と同じように、
生まれた日から毎日、「今がいちばん可愛い」を更新し続けるあるの可愛さを、
感じていたのだと思います。