私の血を引く我が子

あれは、とても風の強い日のことでした。

 

仕事をしながら、気になっていたのは、

学童保育を卒業し、

放課後には、必ず友達と遊びに出掛けるようになったあるのことでした。

 

とても風の強い日というのは、

予期せぬものが飛んできてしまう可能性もあります。

それが思わぬ怪我へと繋がってしまうこともあるのかも知れません。

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もし出来れば、遊びには行かずに、

家の中でお留守番をしていてくれたらと、

こんな気持ちであるに電話をしてみたのですが、

 

分かった!

じゃぁ気を付けて遊ぶね!

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こんな元気な声が返ってきてしまったのです。

 

あるの声を聞きながら、

思い出していたのは、自分の子供時代のことでした。

 

子供だった頃の私もまた、

親の言うことなど、全く聞かないタイプの子供でした。

 

この子は、間違いなく私の血を半分引いているのだと、

妙に感心しながらも、

腹を括って、遊びに出ようとしているあるを止めることを辞めて、

信じることにしたのでした。

 

気を付けて遊びなさいと、電話を切ったあの日の私が感じていたのは、

子育ての難しさでした。

 

あるが幼かった頃は、私たちの経験に基づいて、

危険だと判断した物事から、あるを遠ざけていました。

 

ですが、随分と成長してきたあるにとって、

そればかりが良いことであるとも限らないのかも知れません。

 

自分で考えて、自分で行動する。

そんなあるを見守る段階に来たのだなと、

こんなふうにも感じていました。

 

学童保育を卒業したことで、行動範囲も随分と広くなりました。

目の行き届かない場面も多くなってきたからこそ、

携帯電話を持たせたことも、良かったなと、感じていました。