あるも苦しいの?

陣痛を楽しみに待ってみる。

こんなふうに、自分を奮い立たせることに成功することが出来た私ですが、

根底にある恐怖心が消えてなくなったわけではありませんでした。

決して、口にはしませんでしたが、本当は、とても怖かったです。

 

そんな私がある日、耳にしたのは、

赤ちゃんも、苦しい思いをしながら生まれて来るんだよという言葉でした。

 

私が苦しい思いをするのは良いですが、あるが苦しむのは、嫌です。

陣痛が怖いなどと考えている場合ではなくなりました。

 

なかなか消し去ることの出来なかった、

出産への恐怖に本当に打ち勝つことが出来たのは、この時だったのかも知れません。

 

そうして、私は毎日、あるに、語りかけるようになりました。

 

ママがいっぱい頑張るから、

あるは、少しだけ頑張って出ておいで。

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