修行が足りないな。
これは、壁抜けの術に挑戦したものの、
失敗してしまった日の夜に、みーくんがあるに掛けた言葉でした。
修行をすれば、壁抜けの術、出来るようになる?
勿論だよ。
パパは壁抜けの術、出来るの?
うん。出来るよ。
パパの巻物はどこにあるの?
パパの巻物は会社に置いてあるんだよ。
みーくんとあるの会話はこんなふうに続き、気が付けば、
みーくんは、実は忍者であると、こんな流れになってしまいました。
今、こうして改めて振り返ってみると、
あの日のみーくんもまた、私と同じように、
忍者になることを夢見たあるに、
本当のことなど言えなかったのかも知れません。
こうして、立派な忍者になることを目指して、
あるの日々の修行が始まっていったのでした。