あるを連れて出掛けると、時々、知らない方から、
可愛いねと声を掛けて頂くことがありましたが、
あの日は、偶然すれ違った年配の男性から、初めて、
格好いいねと、男の子向けの言葉を頂きました。
あるはいつも通り、ニコニコと愛想を振り撒きましたが、
まだその言葉を理解出来ずにいました。
何故あの時、あの男性が、あるに格好いいと、男の子向けの言葉をくれたのか、
その理由が分かるようになるのは、ここからもう少し先のこと。
あの日、たった一度だけ、すれ違ったことのあるだけの男性ですが、
きっと、あるよりも少し大きいお孫さんがいらっしゃる方だったのだなと、
その理由が分かった頃になって、時々、思い出す男性となりました。