あれから、僅かに時間が経ったある日、
幼稚園から帰ったあるが聞かせてくれたのは、お友達が助けてくれた話でした。
バカって言うお友達にね、
やめてって言っても、やめてくれなかったけれど、
別なお友達がね、助けてくれたの。
あるを助けてくれたのは、お友達のはるくんでした。
あるがひとりで対処出来るようになるのは、
ここからもう少し先のこと。
この頃のあるは、お友達に支えられながら、
少しずつ、あるなりの強さを学び始めた頃だったのでしょう。
幼稚園へ行きたくないと、
こんなあると向き合っていた頃の私たちは、
とても神経質になってしまいましたが、
あの時間は、あるにとっても、
親である私たちにとっても、大切な成長の時間であったのだと思います。
こうして改めて、あの頃のことを振り返ってみると、
意地悪をされてしまったあるには、あるにとっての必要な学びが、
そして、
意地悪をしてしまった子にもまた、
あるとはまた別な、必要なことを学ぶ時間であったのかも知れないなと感じています。