ある。
キミは気付いていたかな。
キミはね。
素敵な才能を持って生まれてきたんだよ。
キミは、本当に凄いね。
キミは生まれたその日に、その素敵な才能を開花させたんだ。
アルバムをめくれば、所々に見つけるのは、
パパと小さなキミの変顔の写真。
キミが生まれる前までのパパは、こんなこと、絶対にしなかったよ。
だって、キミが生まれる前までのパパは、写真が嫌いだったもの。
キミはいつから、
パパにこんな顔をさせられるようになっていたのだろう。
ふと、そんなことを考えさせられたよ。
そうして気が付いたんだ。
キミは生まれた日から、毎日、毎日、パパのクールさを崩して、
その裏に隠されたパパの別な顔を見つけてくれていたんだなって。
パパに、こんな顔をさせられることが出来たのは、
世界でたったひとりだけ。
キミだけだったよ。
きっとね、パパも驚いていたんだろうな。
新しい自分の顔に。
俺はクールな方だから
なんて言っていた自分が、将来、我が子と2人で、
変顔をして写真を撮る日が来るだなんて、
きっと想像もしていなかったと思うよ。
キミは本当に凄いね。天才だ。
小さな天才だったキミへ。
パパの素敵なところを、
たくさん見つけてくれて、ありがとう。