あるから初めてこんな質問をされたのは、
あるが幼稚園へ上がって間も無くの頃のことでした。
鳥の神様が運んできてくれるんだよ。
私のこんな答えに納得していたあるですが、
再び、この質問をされたのは、
あるが小学2年生になってからのことでした。
あの頃と同じように説明をすると、あるは、納得出来ない様子。
そうして、何度も同じことを聞かれることになったのでした。
どんなふうに説明をしたら良いのだろう。
とても困って、
職場の先輩へ相談してみると、
先輩のお子さんが、
まだ小さかった頃に買ったのだという絵本を譲ってくださいました。
赤ちゃんがどこから来るのかを、
子供に分かりやいように描かれた絵本です。
早速、あるにこの絵本を渡すと、
ママに読んでほしいとリクエストをいただいたため、
あるが寝る前に読んであげました。
絵本を読んでいる間、とても真剣な眼差しで聞いてくれていたあるは、
この日以来、二度と同じ質問をすることがなくなりました。
思い返してみれば、これが、
あるに絵本の読み聞かせをしてあげた最後となりました。
疑問の幅が広がるのは、成長の証拠でもあるのでしょう。
一時は、鳥の神様説で乗り切ろうかと考えてしまいましたが、
先輩のお陰で、あるの成長に合わせた対応をすることが出来ました。
あの時、助けてくださった先輩には、今でもとても感謝しています。